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富士通クラウドテクノロジーズ公式エンジニアブログです

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EVPN L2VPN All-Active MultihomingにおけるRoute Typeと経路迂回

この記事は富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2020 23日目です。

はじめに

ネットワークサービス部でネットワークの設計/構築/運用を担当しているid:foobaronです。

本記事では、EVPN L2VPN All-Active MultihomingにおけるRoute Typeと経路迂回についてまとめています。

EVPNの概要については、次の記事「EVPN-VXLANのAll-Active Multihomingによる拠点間の接続を試しました」もご参照ください。

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ニフクラとNSX・DFW のトラブルシューティング

この記事は 富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2020 の18日目の記事です。

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  • はじめに
  • ニフクラと NSX
    • 歴史
    • NSX 運用体制
    • NSX 運用ツール
    • インフラ CI
  • DFW のトラブルシューティング
    • DFW とはなにか?
    • トラブルの種類は大きく分けると2種類
    • 設定が反映されていない場合の切り分け
      • 「(1)ユーザーが NSX Manager へルール更新操作をする」 の確認
      • 「(2) NSX Manager が ESXi ごとにルールセットをまとめ配信する」 の確認
      • 「(3) ESXi の vsfwd がルールを受け取る」
      • 「(4) vsfwd から vsip 経由で dvfilter(vNIC 毎に作成されるフィルタ)の設定が変更される」 の確認
      • まとめ
    • ルールで許可しているがドロップするケースの切り分け
      • DFW のメカニズム
      • ルールテーブルでドロップした場合の切り分け方法
      • ファイアウォール全体で拒否しているか切り分ける方法
      • コネクショントラッキングテーブルでドロップした場合の切り分け方法
      • コネクショントラッキングテーブルが理由でドロップするケース(1) 非対称ルーティング
      • コネクショントラッキングテーブルが理由でドロップするケース(2) EST 状態で SYN を受け取った場合(6.2.3 で改善)
  • おわりに

はじめに

こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズ株式会社の樋口です。 普段は NSX を中心にニフクラのインフラ運用管理をしています。 先日 12/15 に NSX-v 6.4.9 がリリースされました。 NSXNSX-v が開発終了を予定して NSX-T に移っていく予定ですが、 まだまだ NSX-v も現役で運用されています。

今日はニフクラで NSX をどういう風に運用しているかと、 NSX-v の DFW のトラブルシューティングについて記事にしたいと思います。

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NSX-T の Go 言語 SDK について調査しました(2020/12版)

vExperts Advent Calender 2020 に参加しています。 17日目の記事です。
(明日は富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2020NSX-v に関する記事を投稿するのでよろしくお願いします)

  • はじめに
  • SDK を選ぶ時のポイントにしたこと
    • どの種類の NSX-T API が使えるか
    • 継続して更新されそうか
    • サポート
  • 調査対象
  • 公開されている SDK の開発状況について
  • 比較結果
    • 比較表
    • 結果まとめ
  • おまけ: vsphere-automation-sdk-go の使い方
  • さいごに

はじめに

こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズ株式会社の樋口です。 普段は NSX を中心にニフクラのインフラ運用管理をしています。 NSX-T の操作をするアプリケーションの開発を始めた都合で、 チームで Go 言語の SDK について調査する機会がありました。 検討の際にしらべたことを記事にいたします。

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最近vExpert2020刺繍つきニフクラパーカーを社内で作ってもらいました

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FJCT エンジニアタスクフォース 2020 レポート

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みなさんこんにちは! FJCT の竹内です。
FJCT アドカレ 2020 の 12 日目は、毎年恒例となった弊社 ETF の活動について紹介させていただきます。

  • ETF とは?
  • 2020 年コロナ禍における活動
  • コロナ禍に対応した環境の改善
  • 新人技術研修のリモート化
  • 社内外イベントのオンライン化対応
  • OSS 活動の推進
  • まとめ
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全社員が利用するプロジェクト管理ツールとして GitLab Enterprise Edition Premium を導入した話

この記事は 富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2020 の6日目の記事です。

5日目は @tmtms さんの「 Ruby Net::SMTP 」という記事でした。 2021年に向けて、普段何気なく使っているSMTPプロトコルから改めて振り返る機会になりましたね。

はじめに

仕事では、ITインフラストラクチャサービスの企画・設計・開発・運用を担当している @ysaotome です。
この記事では、会社で GItLab Enterprise Edition (EE) の Premium を導入した話を書きたいと思います。
※社内のLT大会でプレゼンした内容を改編した内容になります。

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祝!GitLab Enterprise Edition導入!

会社で GitLab Community Edition (CE) を導入したのは遡ること 6 年前の 2014 年頃になりますが、遂に今年 GitLab EE 導入に至りました。
日本においては、無償で利用可能な GitLab CE や GitLab Core の導入方法解説や採用事例は良く見るのですが、 GitLab EE の導入例を公開する会社はあまり無さそうですので、この記事が何かの参考になれば幸いです。
* Community EditionとEnterprise Editionの違い : gitlab.jp

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re:Invent 2019 参加レポート

FJCT では、サービスの発展とエンジニアの成長を目的として、 定期的に海外のイベントへとエンジニアを派遣しています。 本記事では主に、イベント参加したエンジニアがそこで何を感じ取り、 今後の仕事にどのような形で活かそうとしているのか、生の声をご紹介します。

こんにちは。
ニフクラ コンピューティング開発チームの早田と商品企画チームの山本です。

エンジニア労働組合的な位置づけの組織である ETF の支援で
2019年の12月2日~6日にラスベガスで開催された「AWS re:Invent 2019」に
参加しました。

今回の記事では現地の様子や、参加した所感について共有をします。

re:Inventとは

今年で8回目となる、AWS最大のカンファレンスです。
今年は6つのホテルの会場を利用して開催され、通算65000人以上、
日本からだけでも1700人以上が参加をしました。

現地の様子

全体的にとにかくすごい熱量でした。

中でも圧巻だったのは、Andy Jassy による Keynote です。

Keynoteでは、Andy が次々と新しいサービスを発表していくのですが、
その度にオーディエンスの豊かで好意的な反応があり、
主催者と参加者が一体となりイベントを盛り上げている印象を強く受けました。

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Keynote会場の様子

所感

コンピューティング開発担当として (早田)

Keynoteの中で紹介されていた、ビジネスで利用されている環境の97%は
依然としてオンプレミスで稼働しているというデータが印象に残りました。

まだまだクラウド市場は発展の余地があることを再認識させられたためです。

発展途上な市場のサービス開発に自分の意見を反映できる立場というのは非常に恵まれた環境なんだなあと実感しました。

また、グローバルに仕事をする上で英語力の必要性を痛感しました。

カンファレンス内で、海外のエンジニア達と話す機会が何度もありましたが、
相手の言っていることを(なんとなく)理解することはできても、
そこから話を発展させるだけの英語力が自分に不足していると感じることが
何度もありました。

結果的に、英語の学習意欲がかなり高まったので、
自分の英語力がまだまだ不足しているということを身を以て体感できたことは、
カンファレンスに参加して得られた大きな成果でした。

商品企画担当として (山本)

アメリカではパリ協定に脱退したものの、Amazonは逆手にとって環境問題をビジネスチャンスと捉えているように見えました。 Amazonは積極的な投資を行っており、2030年までに年間炭素排出量の実質ゼロ化を実現を目標としています。 既に15の実用規模の再生可能エネルギーを供給するプロジェクトを立ち上げており、 データセンターなど、既存のサービスを起点として未来に向けたビジネスを着実に広げる姿勢が垣間見えました。

一人の商品企画担当者として Amazon のビジネス拡大の姿勢はとても参考になりました。 新規事業にタイミングや展開方法など考慮すべき要素は多く非常に複雑です。 FJCTとしても事業拡大を確実に成功させるため、これまで以上に新規事業の準備や対策は戦略的に進めていければと思います。

なお、富士通はCO2ゼロエミッションの達成と脱炭素社会の実現および気候変動への適応に貢献することを目標にした、中長期環境ビジョン「FUJITSU Climate and Energy Vision」を策定しています。

参考: 2050年に向けた中長期環境ビジョン「FUJITSU Climate and Energy Vision」を策定 : 富士通

最後に

1週間、業務として自分の興味がある世界にどっぷり浸かれるというのは非常にありがたい経験でした。

世界中のエンジニアと触れ合い会話をする中で、得た刺激やモチベーションの向上を感じ、 より一層、ユーザーの事業拡大に貢献できるようなクラウドサービスの開発に邁進したいと思います。

以上、簡単ではありますが re:Invent 2019 参加レポートをお届けしました。

あと、MIRAGEのご飯が無料なのにデザートまで揃っていて、すごいクオリティでした。 来年の re:Invent 2020に参加する方はぜひ行ってみてください。

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実際に提供されたビュッフェ

FJCT エンジニアタスクフォース 2019 レポート

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みなさんこんにちは! エンジニアタスクフォース (以下 ETF) 副委員長の竹内 (id:tily) です。 FJCT Advent Calendar 2019 最終日は、毎年恒例となった ETF の活動報告をお送りさせていただきます。

ETF とは?

ETF は弊社内で運営されているエンジニア労働組合的な位置づけの組織であり、エンジニアが抱える課題をエンジニアリングで解決すべく、各種の活動を行っています。 (現在メインメンバーは 10 名程度で、後述の各種活動については数 10 名単位で社内のエンジニアが支援してくれています。)

この記事を読むことで、2019 年に ETF が実施した具体的な活動内容を知り、ざっくりと弊社の自律的なエンジニア文化を感じることができると思います。

なお、これまでの経緯・活動詳細については、2017 年2018 年 の記事も合わせてご参照ください。

2019 年の活動一覧

細々とした改善活動は随時やっているのですが、今年実施した主な施策は下記になります。

以降のセクションで各施策の概要をご紹介したいと思います。

FJCT エンジニアビジョンの公開

昨年から検討中であったエンジニアビジョン について、今年に入ってからも継続して議論・検討を重ね、社長をはじめとしてさまざまな方のレビューを経たうえで、6 月に無事公開することができました。

下記がその内容になります。

FJCT Engineer VISION | 富士通クラウドテクノロジーズ株式会社 採用情報

  • 技術ビジョン
    • 世の中を一歩前へ
    • Move the world a step forward with tech.
  • 技術ミッション
    • 難しい技術を使いやすく
    • Make complex tech easier to use.
  • 行動哲学
    • TRY & SHARE
  • 行動指針
    • Fail Fast
      • 不確実性と向き合い、失敗しながら確実に前進しよう
    • Tech Power Up
      • 世の中に価値を提供できるイケてるエンジニアになろう
    • The Team
      • 一人ではできない大きなことを、このチームで成し遂げよう

ざっくりと弊社の技術的なビジョン・ミッションや、それに基づくエンジニアの行動方針が伝わるのではないでしょうか。

(サイトの記述が少しあっさりしているので、別途解説やビジョンに基づいた事例などの公開を検討しています。)

今年 6 月以降の ETF 活動は、上記のエンジニアビジョンを念頭に計画・実施されています。

新人技術研修

FJCT では、ETF 主導で社員の内製による新人技術研修を実施しています。

今年で 4 年目となる取り組みとなりますが、講義資料の作成~講義の実施までを、社内のエンジニアが分担して行っています。

今年のカリキュラムは下記のようになっていました。

  • 集中講義 (4/18~4/26)
    • 目的
      • 1 週間連続で集中的に講義することで職場体験前に最低限必要な知識を身につける
    • 内容
      • 第1回 ニフクラ接続方法、FJCTセキュリティ、Linux
      • 第2回 バージョン管理、git
      • 第3回 Python
      • 第4回 テスト
      • 第5回 開発フロー
  • 共通講義 (5 月中)
    • 目的
      • エンジニア志望ではない新人も含めて FJCT で働く上で必要な基礎知識を身につける
    • 内容
      • 第1回 データ活用
      • 第2回 ニフクラ実践入門①
      • 第3回 ニフクラ実践入門②
  • 連続講義 (5/31~8/2)
    • 目的
      • 毎週 1 回、1 のテーマに対する講義を行い、FJCT の専門的な知識を獲得する
    • 内容
      • 第1回 HTTP, WebAPI
      • 第2回 ネットワーク 1
      • 第3回 ネットワーク 2
      • 第4回 サーバーの問題調査と監視
      • 第5回 サーバーの構築方法, 構成管理, CI, CD
      • 第6回 Docker
      • 第7回 データベース
      • 第8回 ログ収集、可視化
      • 第9回 継続的ソフトウェア開発
      • 第10回 トラブルシューティング演習
  • 開発演習 (9/20~27)
    • 目的
      • ここまでに習得したスキル・知識を応用し、社内から募集した身近な技術的な課題を解決してみる
    • 内容
      • 部の備品管理システム
      • プロジェクトに対する所要時間の集計
      • NIFcLounge のワークフローを自動化を改善する
      • 社内への障害エスカレ自動化
      • 各システムに散らばる課題の収集・再表示
      • LT 大会の手動作業の自動化

特に今年は、弊社のシニアエンジニアであり MySQL 関連の OSS 活動で知られる、とみたまさひろ (id:tmtms) がデータベースの講義を受け持つ等、非常に充実した内容となっていました。
また毎年最後に行われる開発演習では、社内の身近な課題を新人さんたちがフレッシュな視点で解決してくれるので非常に助かっています。

年を重ねるごとに内容が充実してきているので、そろそろ講義資料を GitHub で公開するような取り組みなんかもやってみたいと、担当者内では話しています。

DevOps / ChatOps ツール運用

実際にニフクラサービス開発の現場で DevOps を行っているエンジニアが、情シス部門をサポートする形で Slack / OneLogin / GitLab / Redmine の管理・運用を行っています。

これにより、Slack 上のチャットボットを中心的なインタフェースとして、各システム (GitLab / Redmine / Jenkins / Zabbix 等) が連携しあう ChatOps の世界が実現されています。

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(FJCT における ChatOps の詳細については モダンな開発・運用環境を導入するために奮闘した(している)話 2018 - FJCT Tech blog をご参照ください。)

特に社内 GitLab については、隔月のペースでメンテナンス作業を行い、パッチ適用やバージョンアップによりアプリを最新化することができています。また、OneLogin - GitLab 間でユーザー情報を同期するバッチを開発するなど、情シス部門だけでは行えないようなタスクを現場のエンジニアがサポートにより実現しています。

一方で、社内 Redmine については GitLab ほど活発にメンテは行われていませんが、かなり歴史が古いものとなっており、現在では 25 万を超えるチケットがこのシステムで管理されています。

ちなみに、社内 GitLab も社内 Redmine も、もちろんニフクラ上のサーバーで動いています!

社内外イベント開催

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ETF では社内・社外ともに技術系イベントの開催を推進を行っています。

社内に関しては、主に LT 大会の推進を行っています。大会には毎回興味深いテーマが設定されており、2019 年には計 6 回の LT 大会が実施されました。今年からは、人事部門と連携して飲み物やピザの軽食が提供されたり、LT 大会で発表してくれた人に参加賞が配布されたりと、よりいい感じに運営が回るようになってきています。

  • 4 月: 嘘つき大会
  • 5 月: 某障害の振り返り
  • 6 月: ドキュメント
  • 7 月: 私の失敗
  • 9 月: ツール・サービス
  • 11 月: 業務ハック

また社外勉強会に関しても、ニフクラウンジで積極的な勉強会のサポートを行っています。2019 年だけで 19 件の勉強会がニフクラウンジを利用して開催されました。なお、今年のニフクラウンジ活動に関しては、FJCT アドベントカレンダー 19 日目の下記記事もあわせてご参照ください。

社員の海外カンファレンス派遣

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こちらも毎年実施している取組みですが、今年は 3 つの海外技術イベントに計 7 名の社員を派遣しました。

参加者に期待されているのは主に、イベントで最新の動向や現場の熱量をキャッチし、その内容を社内に共有してもらう役割です。

が、今年は、イベントでの他社ビジョンの見せ方に影響を受けて、自社のビジョンの見せ方を改善する活動がはじまったりセキュリティ系のイベントで得た知識をもとに自社製品を攻撃した結果、比較的影響の大きい脆弱性を見つけたり (もちろん修正済)、というように、本来の目的にプラスする形で、得られた知見を実際の業務に反映するような動きもいくつか見られ、非常に実りの大きいものになったと思います。

まとめ

以上、少し分量が多めになってしまいましたが、2019 年の FJCT エンジニアタスクフォース活動についてご紹介しました。

富士通クラウドテクノロジーズは、エンジニアが主体的に動いて改善を推進していける、ベンチャー的な風土を持った会社であることを、少しでもお伝えすることができたでしょうか。

ご興味を持たれたエンジニア各位におかれましては、ぜひ採用情報のページもご参照ください。

それではみなさん、よいお年を~。