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CONBUのプロジェクトメンバーとしての活動記録

はじめまして!
富士通クラウドテクノロジーズの鈴木耀平と森本康介です。

私たちは現在、CONBUのプロジェクトメンバとして活動しています。
(2017/9/8に開催された CROSS2017 というカンファレンスのコアスタッフであったことから CONBU のプロジェクトメンバに参画させて頂きました。)

今回は CONBUという団体の紹介参加プロジェクトの活動内容 についてブログに残したいと思います。


目次


CONBU とは?

CONBUはCOnference Network BUildersの略称であり、大規模なカンファレンスや勉強会が行われる会場において、会場ネットワークを構築し、インターネット接続を提供するネットワークエンジニアの集団です。

CONBU - COnference Network BUilders :: CONBUとは

とあるように、CONBUは カンファレンス会場にインターネット接続を提供したい主催側 ネットワーク構築をしたいエンジニア を繋ぐ場です。また「ネットワークエンジニアの集団です。」とありますが、実際にはフロントエンドやサーバサイド、ストレージなどに強い人も一緒にそれぞれの強みを活かして動いています。

CONBUが目指すところは、「カンファレンス運営が何もしなくともネットワークに繋がる」状態を作ることです。活動の例としては、会場ネットワークにおける 構築・運用・撤収時のノウハウやアイディアやツールの使用方法をドキュメント化し、WEBで公開することをプロジェクトごとに行っていることが挙げられます。

CONBUの全体人数(コアメンバ+プロジェクトメンバ)は、プロジェクトによって異なりはしますが、おおよそ30名弱です。


CONBUにおけるプロジェクトの流れ

1. 主催側からのネットワーク構築依頼
2.プロジェクトメンバの募集
3.キックオフMTG
 メンバーの顔合わせや簡単な認識共有(利用技術や会場情報等)、役割決め
4.HotStage
 本番に向けて、設計や設定投入を実施する期間
5.カンファレンス当日作業

  • 構築
    AP(無線LANアクセスポイント)の設置 / 上流回線を開通 / ケーブル線敷設
  • 運営
    流量監視 / アクセス数制御 / 問い合わせ対応
  • 撤収
    ケーブル・機材の撤収

これまでにCONBUとして参加したカンファレンス

2017/09/08 CROSS2017
2017/10/08 PHPCon2017


プロジェクトにおけるチーム構成

基本的にはキックオフMTGで、下記の6つのチームからメインとサブで取り組むチームを決定します。鈴木はAPIチーム、森本はNetworkチームをそれぞれメインで担当させて頂いております!

  • Project Leader
    会場側との調整ごとやSNS投稿などを担当
  • Network
    NWの全体設計やNW機器の設定を担当
  • WiFi
    AP・WLCの設定と運用や線路設計・無線チャネル設計を担当
  • Server
    サーバリソースの提供や監視設計、サーバ構築・運用を担当
  • API
    可視化ツール(ヒートマップや通信の可視化等)の提供を担当
  • Document
    各種ドキュメントの整備を担当

私たちがやったこと

APIチーム(鈴木)

APIチームは、CONBU API(下記URL)を用いて、CONBUがネットワークを快適にするために調査している情報の一部を一般向けに公開する役割を担っています。

概要サイト
APIサーバーのコード

私は、主に上記のCONBU APIを用いた ヒートマップの提供 を行いました。
※ ヒートマップとは、会場に設置したAPの利用者数を色で表現することで可視化したツールです。

CONBUヒートマップのデプロイはコンテナを活用しており、会場見取り図を用意して、設定ファイルの中で位置情報の編集をすればリリースできるようになっています。

このように仕組みが最適化されているので、今回CONBUに参加するのは初めてでしたが、イベント開始と同時にヒートマップを提供することができました。

以下は実際にCross2017の当日提供したヒートマップ画像です。

f:id:ma2y326:20171101124444p:plain
各APに接続している利用者が多いほど、赤色に近づくようになっています。

Networkチーム(森本)

Networkチームは、プロジェクトごとに異なる条件(会場や主催者側の要望)に合わせて、物理・論理ネットワークの設計・構築・運用を実施する役割を担っています。

私は、主に下記のようなチームの対応するほとんどの部分に関わらせて頂きました。

  • 各プロジェクトにおけるネットワークの要件整理
  • 要件を基にした物理・論理ネットワークの設計
  • 物理ネットワーク機器への設定投入と接続試験
  • 不足している物理機器の調達
  • トポロジ図作成

より詳細なネットワークに関わる部分についても言及しようかと思いましたが、同プロジェクトメンバーのyu_pingさんがとても良い記事をあげて下さっております。 気になる方は是非ご覧ください!

yukiv6.hatenablog.com


活動を通しての所感

鈴木

普段の業務では、「ニフクラ mobile backend」のインフラ運用を主に担当しています。今回実際に会場ネットワークを構築してみて、今まで知ることのなかった多くのネットワーク知識を得ることができました。特に、私が思っていた以上に物理的な作業が多かったのがとても意外でした。また、アクセスポイントの設置する高さや位置、人の移動によって、端末の接続数が変わっていく様子もとても興味深かったです。

もし、今後CONBUに参加した場合には、今度はネットワークやWiFi側をもっと触ってみたいと思いました。特にpfsenseやvyosは自分で構築して、色々触ってみたくなりました。

森本

普段の業務では、「NIFCLOUD(ニフクラ)」の物理・論理ネットワーク基盤を扱うチームに所属しています。クラウドネットワーク基盤においてもスピード感は求められますが、会場ネットワーク基盤はそれがより顕著だと感じています。

ほとんどの会場ネットワークの構築では、より限られた資源・より短い期間で、カンファレンス参加者の接続を受けきれる基盤の構築が求められます。CONBUという団体は、その構築経験が非常に豊富な方やその能力を高めようとする意思のある方が自然と集まる場になっています。

私はもともと「CONBUの仕事をなくしたい」というCONBUの思想に惹かれてプロジェクトへの参加に手を挙げました。いわゆる「ネットワーク屋がいなくても誰でもネットワークに繋がる状態」を作りあげることは、単純に素晴らしく快適な世界だと思っているからです。

今後も「何かと何かを繋げる」知識と経験を積みながら、CONBUとして楽しみながら活動していこうと思います!


最後に

2017/11/28~12/1に開催される InternetWeek2017 にも、CONBUのプロジェクトメンバーとして会場ネットワークの提供をさせて頂きます。

ご都合の合う方は、ぜひ InternetWeek2017 にお越しください!

Internet Week 2017