この記事は 富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2017 の24日目の記事です。
昨日は @egoa56 さんの 「年末なんで大掃除(技術的負債のたな卸し)してみよう。」 という記事でした。
ステップ・バイ・ステップで、お掃除するために必要なチップスがまとまっていましたね。
はじめに
仕事では、 ニフクラ における企画・設計・開発・運営を担当している @ysaotome です。
富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2017に参加するにあたり、 昨年、NIFTY Advent Calendar 2016 で掲載した ニフティ株式会社にモダンな開発・運用環境を導入するために奮闘した(している)話 が、その後どうなったのか?という事で、タイトル通り「モダンな開発・運用環境を導入し、定着させるために奮闘した(している)話 2nd」を書きたいと思います。
おさらい:「モダンな開発・運用環境」 is 何?
当時、ChatOpsを社内展開するプロジェクト立ち上げた時に書いた資料から抜粋 プロジェクト開始の背景は、昨年記載した 記事 を参照下さい。
昨年から「変わった事」と「変わらなかった事」
この1年は働く人としては激動の年でした。
まず、 2017年4月1日から事業分野毎に 富士通クラウドテクノロジーズ株式会社(FJCT) と ニフティ株式会社 の2社に分社しました。承継会社はFJCTとなったので、会社名は変わったものの設立31年目のクラウド事業会社のFJCTと、会社名は変わらないものの設立1年目のコンシューマ事業会社のニフティへ分社した感じです。 自分が僅かながら立ち上げに参加したプロダクトが、事業会社として独立した事を考えると、なかなか感慨深いモノがありました。
分社化自体は、実際に1年近く働いてきて、FJCT側では事業再編時の下記プレスリリース通り進んでいると感じています。
実際、プレスリリースにあった通り、富士通のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5(フジツウ クラウド サービス ケイファイブ、以下、K5)」のラインナップとして、ニフクラの仕組みを提供した「K5 NC」がリリースされたりしました。
他には、社員数が1/3程度となり、会社の仕組み(総務や人事、購買、経理等)を作り直す必要があったりなど、総じて言うと、「ベンチャー企業の創業」 みたいな状態だと思います。(31年目のベンチャーっておかしいですがw)
ただ、働いているエンジニアの気質は変わりませんし、全社組織としてこういた活動を推進をしていたエンジニアタスクフォースはそのまま継続しました。(新しくSREと名を冠した部門を創設したりと大きな変化もあったんですが、これは別の機会に)
ChatOps定着に向けて
記事冒頭にも引用しましたが、昨年記事で記載していた「現時点で目指すゴール」としていた構成を概ね提供出来ている状態になりました。
現時点のSlack利用画面のチラ見せ
- 利用者数:367名
- チャンネル数:597チャンネル
- 流量:平均8000メッセージ/日
昨年記事で実施を目指していた「Slackを導入して良くなったな。」という状況を定量的に表す事もやってみました。
資料から抜粋。 @tily さんに協力頂いて、各自のメールや会議の開催件数をシステムから抽出してみました。
メールについてはかなり顕著で、傾向としては、これまで仰々しくメールで交換していた様な内容が一掃され、会議についても30分〜1時間程度のミーティングを中心に削減された様です。 結果として、より円滑な情報共有が図られている所まで分析できれば良かったのですが、今後引き続き調査していきたいと考えています。
他に特筆すべき点として、今年から、エンジニアに限らず、 営業・マーケ・総務等の非エンジニア部門の方々を含む全社員がChatOpsへ参加 頂ける事になりました。再度分析すると、また違う傾向が出ているかもしれません。
また、 分報 文化が大分根付きました。チャンネル数は150チャンネルの大台に乗り、 社長の分報 も誕生してメンバーが一気に100人越えするという人気チャンネルになりました。
そして、200件近くのSlack Integrationが組み込まれて、多彩なBotがChatOpsをサポートする様になりました。
昨年は導入途中だった GitLabについては、目標としていたEEP導入までは進められませんでしたが、CEによる全社共通環境を導入する事はできました。
現時点のGitLab利用状況。 ここは引き続きEEP導入に向けた活動をしたいのと、ニフクラの仕組みを用いて良い感じに構築しているので、その辺についても紹介していきたいと考えています。
今頑張っている事
当初想定した世界感には大分近づいてきたのですが、この環境を定着させ、発展していくための活動にも力を入れていきたいと考えています。そのためにも、この活動内容を社内外の方々へ共有して行きたいと考えています。
おわりに
今年は分社という大きなイベントがあり、これまで一緒に活動してきたメンバーと別れてしまって寂しい時期もありましたが、この記事の通り、相変わらず元気にやっています。
ニフティへ行ったメンバーもアドベントカレンダーを続けてくれている様で嬉しい限りです。
NIFTY Advent Calendar 2017 - Qiita
活動としてはまだまだ道半ばですので、機会を見てまた進捗を書きたいと思います。
明日は、@aki_ort さんによる 「技術戦略を担うエンジニアタスクフォースの紹介 ~エンジニアギルドのススメ~」 の話です。 まさに、この記事で書いた活動を支える全社組織のお話です。お楽しみに。