はじめに
この記事はFJCTアドベントカレンダー2018 4日目の記事です。 こんにちは。今年の新人の id:o108minmin です。 今回は、2018年度の新人技術研修がどのように行われたか時系列順で紹介します。
時系列順技術研修
4月 基礎知識
4月は基本的な知識に関して5日間集中して学習していきました。
- 公開鍵認証によるSSH接続 / 作業を行うにあたってのセキュリティ / Linuxの基礎
- Gitによるバージョン管理
- Pythonの文法 / Webアプリケーションの作り方
- 単体テストの書き方 / テストファーストの考え方
- デプロイの準備 / エラーログの読み方 / エンジニア的ドキュメントの書き方
このあと始まる職場体験にて、困らない程度には学習を進めていきます。
5月~8月 座学
ここからは部署へ職場体験という形で業務に参加しつつ、週1回の座学をしていきました。 内容は、通信プロトコルなどのネットワークの基礎的な知識から始まり、トラブルシューティングなどの応用的な部分、最近のトレンドを追うための知識まで網羅されています。
- 通信プロトコル
- ネットワーク機器の役割(ルーター、ロードバランサーなど)
- サーバーの構築、管理(Ansible、k8s)
- ログの収集、可視化(kibana)
- サーバーの問題調査
- トラブルシューティング
- Web APIの設計(Swagger)
- コンテナ技術(Docker)
- データベース利用、設計(SQL構文、正規化)
- 継続的ソフトウェア開発(GitLab pipeline、ドメインモデル)
- セキュリティ演習(後述)
- データ活用(回帰分析、Pandas)
今年の技術研修は社内の先輩方から直接講義を受ける形式になっており、学ぶコマンド群も普段利用しているtips付きで解説がされました。 そのため、学んですぐ業務に活かすという良いサイクルが築けていました。 他にも、サービスに関して過去にどんなことがあったか? などの社内ならではの質問や議論も活発でした。これによって、経緯などが分かった上で業務に参加できる、他部署の事情も理解できるというメリットがありました。
特にセキュリティの講義はレベルが高く、隔離された安全な領域内で実際の攻撃を再現し、脆弱なソフトウェアの危険性を学ぶことができました。こういった普段の業務だけでは体験できないような講義もあり、今後の開発や運用への意識が変わりました。
9月 開発演習
9月の終わりには、今までのまとめとして1週間の開発演習を行いました。
今回の開発演習は、 社内で今必要とされているものをフルスクラッチで作る
というテーマで進行しました。
テーマとして挙がったのは、既存のドキュメント資産の移行や、誤字検知などです。
この演習で作成したものは、これから実際に運用されるものです。 そのため、最初はヒアリングをし、「どのように改善するのか?」「今後改修がしやすいか?」という視点からスタートしました。 そうした中で、「どうやったら作業する人が楽になるか?」「限られた開発時間で、どこまで理想に近づけるか?」「自分たちがどのように開発したいか?」といったところで、楽しみながら熱心に開発をしていました。 私のチームはNifcLounge*1の申請フローの自動化を行いました。 既存の手続きの問題点は手作業が多いことでした。それを解決するため、Slack上で使えるチャットbotを作成し、申請に必要な文章作成を効率化することにしました。その際、技術研修の内容を思い出しながら以下のように工夫しました。
- 分担作業をする時、「メソッドのインターフェースだけは、きちんと設計しよう」と決め開発
- 小規模なアプリのため、「データフローは一方向にし、アプリ側でデータを保持しない」と徹底する
そうして内部的にも満足できるものが仕上がり、効率よく作業が進むと、誇らしい気分になります。*2
10月以降 本配属
本配属となり、今年の新人は助けてもらいながらも最前線で活躍しています。 既に、新規OSのリリース作業や、ネットワーク設計、アプリケーション運用などの重要な業務で成果をあげつつあります。 私はIaaS開発チームにて、CI/CDの改善やテストの改善を通じてチームに貢献しています。 特に作業の自動化やテストの設計運用に関して、技術研修の内容が活かせました。 そのため、今年の新人研修のカリキュラムはとても役立ったと新人の私は感じています。
また、今回は技術職志望の研修の内容でしたが、総合職志望の新人もアプリケーション開発やデータ解析などの研修をしています。このような背景もあり、営業やマーケティング部門の新人でも積極的にデータ解析やプログラミングの知識をつけていこうという空気が強いです。こうした同期のためにも、今回のカリキュラムの教材は社内で参照できる場所にあります。
最後に
富士通クラウドテクノロジーズでは以下のページで2020年卒向けのインターンや新卒採用に関する情報を発信しています。今は公開できる情報は少ないですが、チェックしてみてください。
富士通クラウドテクノロジーズ(株)のインターンシップ・会社概要 | マイナビ2020
12/05追記 冬のインターンの情報が追加されました。 学生の方々はぜひご参加ください!!
富士通クラウドテクノロジーズ(株)のインターンシップ一覧 | マイナビ2020
*1:注釈: 勉強会の会場を提供する企画です
https://fjct.fujitsu.com/press-release/20180725.html
*2:注釈: 改善案もいろいろ思いついてしまうが、作業量の線引きをするのも大事